住宅ローン・任意売却

住宅ローンが払えないとどうなるのか

人生では、予期せぬことが起こることがあります。
会社都合で急に職を失ったり、想定外の出費が重なったり、急な病で働けなくなることがあるかもしれません。
経済状況の悪化により住宅ローンを滞納した場合、一般的には約半年ほどで家の競売が始まります。
競売が始まってしまうと、家が相場の7割程度の安い価格で売りに出され、家を失うだけでなく多額の借金まで残ってしまうケースも少なくありません。
そんな事態に陥る前に、住宅ローンの返済が苦しくなったら、まずは金融機関に返済計画の見直しを相談しましょう。
金融機関に返済についての相談をしても解決が難しい場合は、所有する不動産の「任意売却」を金融機関に相談してみるとよいでしょう。
住宅ローンを払えなくなった場合には、金融機関からの連絡を放置して家を競売にかけられるのだけは絶対に避けましょう。

住宅ローンの滞納から家が差し押さえられるまで

不動産のローン滞納から競売までの詳しい流れを解説!

住宅ローンの返済を滞納してしまうと、金融機関から支払いの催促があります。
返済が1度遅れたくらいですぐに競売にかけられることはありませんが、ローンの返済が滞っている状態が続くのは危険です。
ローンの滞納から競売決定までの流れと期間をご紹介します。

住宅ローン滞納に対して催促状が届く

【滞納1~2ヵ月目】
住宅ローンの支払いが遅れると、金融機関から滞納額、滞納回数、返済期日などが記載された催促の手紙がきます。
場合によっては融資担当者から直接電話がかかってくることもあるでしょう。

督促状、催告書

【滞納3ヵ月目】
ローン滞納の状態が3ヵ月程度続くと、さらに強い言葉で返済を要求する「督促状」が届きます。
その後、返済の最終通告として「催告書」が送られてきます。
返済額や返済期日の連絡に加え、遅延損害金の請求、返済がされない場合は法的処置をとるといった文言も記載されています。

期限の利益喪失

【滞納5~6ヵ月目】
金融機関から「期限の利益喪失」に対する通知がきます。
期限の利益とは、借入金を分割して支払える権利。
つまり分割支払いの信用を失ったので、ローンの残金を一括で支払ってくださいという通達です。
約1ヵ月以内に、ローン残金を一括で返済することを求められます。

代位弁済手続きの開始

【滞納6~7ヵ月目】
それでもローン残金の返済がなされないと、債務者に代わって住宅ローンの保証会社が銀行へ借入金の返済をします。
これが代位弁済手続きです。
債務者は今後、金融機関ではなく保証会社へ返済をすることになります。

競売申立・競売開始決定

【滞納8~9ヵ月目】
保証会社が裁判所へ、不動産競売の申立を行います。
数週間後、競売開始が決定されると「競売開始決定通知」が自宅に届きます。

住宅ローンが払えなくなってしまったときに行うこと

返済方法を見直す。

任意売却を考える

任意売却とは

任意売却とは、住宅ローンの支払いが難しくなった場合に、通常の住宅売買と同じ方法でマイホームを売却することです。
任意売却をしたからといって、借金が帳消しになるわけではありません。

しかし、競売のように通常の売却価格よりも4~5割安く叩き売られてしまうことは無いので、競売になるよりも借金の金額を減らすことができます。

その他にも任意売却には
交渉次第でマイホームを出て行く際の引越し費用がもらえる。(競売では引越し費用は出ません)
残債務を月々の分割払い(現在、あなたが支払える金額内)に交渉できる。(競売では一括での返済を求められます)
といったメリットがあります。

任意売却をするには、債権者の合意が必要

ただし、既に住宅ローンを滞納している場合は、債権者(保証会社等)の許可なく、勝手に任意売却をする事はできません。

任意売却をするには、債権者の合意が必要です。

銀行が保証会社から代位弁済(あなたの代わりにローンの返済)をされている場合は、銀行は保証会社にあなたの債権を譲渡しているため、債権者が銀行→保証会社に変更になります。

そのため返済滞納初期の段階で銀行と普通に交渉しても、保証会社からの代位弁済があるので、売却を承諾してくれる事はほとんどありません。
任意売却をするなら、交渉力のある専門の不動産会社に依頼するのが得策なのです。

競売との違い

競売との違いの際たるものは、任意売却には自分の意志を反映させる余地があるという点です。
その多くは債権者である金融機関との相談、承認が必要になりますが、これがあるとないでは全く違います。
たとえば、売却金額。任意売却は自分も債権者もできるだけ高く売れたほうが得なので、市場価格に近い金額が設定されます。対して競売は裁判所に決定権があります。

一般には市場価格の7割前後になると言われています。そのうえ、売却後の残債も任意売却なら債権者と返済方法を協議し、できるだけ無理のないように取り計らってもらえますが、競売は一括返済が求められます。
その他、引っ越しに関する費用が用意できる任意売却と用意できない競売、引っ越し日の調整がきく任意売却ときかない競売と言ったように、明らかに競売のほうが条件が厳しくなります。

家のローンが払えないときのNG行為

カードローンやキャッシング

家のローンを払うためにローンやキャッシングを繰り返すと、たちまち自転車操業状態に陥ります。
カードローンやキャッシングは住宅ローンよりも金利が高いので、かえって経済的ダメージが大きくなってしまいます。
しかも、返済が滞った場合、個人信用情報へ事故記録としてこれらも記載されるため、控えましょう。

生活保護の受給

生活保護は税金で行われるため、家を売らないと受けることができません。
住宅ローンを返済中の方が生活保護を受給することは、税金で資産を形成することになってしまうからです。

催促状や督促状を放置する、逃げる

当然のことながらNGです。読まずに放置や仮に遠方へ逃げても、何の解決にもなりません。
加えて、定職に就くことが出来ない、延滞料により支払い金額が増える、健康保険証が使えないなど、さらに悪いことが積み重なってしまいます。

ローンの返済ができなくなる前に、売却を検討しよう!

今暮らしている家を競売にかけられてしまうと、売却金額や引渡しの時期、情報の非公開など所有者である自分の希望が通りにくくなります。
また、競売では売却金額が一般的な売却に比べて低くなる傾向があるため、売却資金はほぼ手元に残りません。
売却資金からその後の生活費を出してもらうこともできず、その後の生活が困窮してしまう可能性もあるのです。

売却金額が一般的な売却に近くなる任意売却を成功させることで、住宅ローンの残債を完済できたり、その後の生活費を確保できる可能性があります。
「住宅ローンの返済が厳しい…」と感じ始めたら、まずは金融機関にローン返済について相談してみてください。
それでも難しそうなときは、できるだけ早めに任意売却について金融機関と相談することをおすすめします。
ローンの返済が苦しくなったら、経済的にも精神的にも、なるべく負担がかからないよう、正しい知識を持って、早めに対処しましょう!

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